ボイストレーニングの必要性

ボールを飛ばすためには強く握らねば、という心理が働くのである。 確かにインパクトの瞬間は、握力は強く加えられなければならない。
だが、初めからきつく握ったのでは良いスイングはできない。 軽い握りからインパクトでの瞬間的なきつい握りへの変化を練習するには、アイアンで庭の草取りをやるとか、ドライバーのお古を物置から引っ張り出して、古タイヤを叩いてみたりするとよい。

このような握力にアクセントをつける運動は、われわれ中年世代は戦後の薪割り仕事などで、児童期に身につけているが、若い世代は生活の中でそのような経験をしたことがないのである。 クラブを握るとき力を入れ過ぎる人を見ていると、親指、人差し指、中指に力が入っているのがわかる。
むしろそれらの指は軽く握り、残りの2本をしっかり握るとよいだろ 解剖学的にどうなっているのか、私にはよくわからないが、親指と人差し指に力を入れると肩に力が入り、上体の動きはスムーズではなくなるのである。 この原理は剣道の竹刀の持ち方、板前の包丁さばき、打楽器奏者の撥の持ち方に共通している。
剣士の親指と人差し指はごくごく軽く竹刀に添えられているだけにすぎない。 そこをギュッと握ったら敏捷な動きは失われてしまうのである。

また、小指と薬指を締めておくことはシャフトと腕の角度のズレを少なくすることにつながる。 単純に物理的に考えれば、腕の回転運動をシャフトの回転運動にスムーズに伝えるためには、2つの回転軸が平行に近いことが有利な条件となるのである。
指の締め具合によって、手首のターンがスムーズにいくときといかないときがあることを、インパクトからフォロースルーにかけて試してみるとよいだろう。 「グリップは小鳥を殺さぬよう逃がさぬよう握る要領で」という格言がある。
何のためにそうするのか。 きつく握るとクラブのアクション(作動)を感じ取るフィーリングが鈍くなるのである。手は力を伝えると同時に、伝えたとおりにクラブが動いているかどうかを感じ取る感覚器なのである。
グリップの強さを変えてドライバーを素振りし、ヘッドやシャフトの動きがいちばん敏感に感じられる強さを探し出すとよい。 親指側の3本の指より、小指側2本の指をしっかり締めたほうが、上体の動き、リストターンともにスムーズになる。
インパクトの瞬間に握力を強くかけるタイミングをつかむには古タイヤを叩く練習が効果的である。

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